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Note

世の中には0を+1にする嘘と−1を0にする嘘と−2を−1にする嘘とがあって、この三つに別々の名が与えられているかというとそうでもないので、話は少し回りくどくなる。

審神者は二つ目の嘘を吐く。

初期の頃こそ長谷部の前でも品行方正な主としての振舞いだけを見せ、立ち入った話は何一つしなかったのだが、次第に自分の本音を少しずつ(それは全体のスケールで見た場合の話であり、イベントとして見ればごく低頻度に起こる莫大な量である)吐露するようになる。

言わなくて良いことや言わない方が良いことを押し隠し、自分だけで抱え込もうとしてニュートラルな人間を演じている。

押し隠しているものは勿論自身の嗜好に関わるものがほとんどで、そうして必死に隠したところで普通の人間になれる訳でもないのだが。

長谷部は一つ目の嘘を吐く。

彼は嘘を吐くのが本当に下手で、それは元来嘘を吐くような性格ではないことも災いしているのだが、審神者に仕えるうちに見様見真似で覚えた〝主の為〟のスキルでしかない。

彼は主の為にと懸命に嘘を吐き、手間を取らせないように、余計なことで懸念を増やさないように、そういう思いで利己的かつ利他的な嘘を吐こうとする。

例えば怪我をしてもしてないと言ってみたり、与えられた菓子が好みでなかったとしても美味しいですと言ってみたり。

何故そんなことをするようになったのかと言えば、審神者が精神的な苦痛を彼へ漏らすようになったことが契機であることは疑いようもない。

二人の〝嘘を吐く〟あれこれをグラフにすれば其処には負の相関が見て取れて、ところが稀に外れ値が存在することにふと気付く。初めの頃は審神者が嘘を吐き、後になるほど長谷部が嘘を吐くようになる。

審神者が吐く三つ目の嘘である。

普通の人間として生きられず、さりとてそんな自分を受け容れることもできず、審神者はひたすらに嘘を吐き続ける。

人目に付かないよう押し隠したところでマイナスはマイナスのまま、解消しきれない澱みは蓄積し続けていく。苛まれる審神者をどうにかしたいと長谷部は拙い嘘を重ね、時には事態を悪化させてしまう。

つまり審神者が明かす本音は本心ではなく、一人暗いところから長谷部を見ているようなものなのですが。

  • 2017年8月2日

先日更新したTextの記事については、書いては消しを十回ぐらい繰り返しているのでまだ時間がかかりそうです。

・ゲームをプレイしていた

 RPGがやりたくなったので「カエルの為に鐘は鳴る」を3DSのVCで購入してプレイしていました。確か411円。

 面白かったです。

 戦闘が楽なのが良いですね。経験値という概念はないしシンボルエンカウントのオートバトルだし。

 お金もほとんど稼ぐ必要がないので稼ぎの為の苦行を必要としない訳です。ストーリーに集中できる。

 ストーリーは一本道かつ王道であるものの、ダンジョン的な場所では横スクロールのアクションになることや王道から少しだけ外した要素が入れられているので、結果的に「次はどうなるんだろう」っていう子供の時に感じたワクワク感が最後まで維持されているのが本当にすごいと思います。

 ダンジョンやアイテムの探索も偶に難しいけれど頑張れば何とかなる、絶妙なところに調節されていたりして。

 とにかく全体のバランス調整が神がかっていて、これは名作と名高いのも頷けるなという素晴らしいゲームでした。

 主人公の王子、WiiUのスマブラに出てくるらしいですね。

・話を書いていた

 性懲りもなく再録本を作ろうかとぼちぼち動き始めていて、手始めに再録分の加筆修正、そして書き下ろし分を執筆したりしていました。

 書き下ろしも初稿はもう上がったので、後は適当に推敲していくだけですね。

 推敲して(それと並行して台割や装丁も全部処理して)いくだけ。だけ。

 まだタイトル未定ですが、いつも書き下ろし(=表題作)は二文字に略して呼んでいまして、今回のは今のところ「葬列」です。

 本にはしますが頒布するかは微妙ですね。端的に言って買いたい人がいるとは最近思えないので。

・直腸を買った

 味付きのを買いました。2割引だった。明日焼いて食べます。

 モツって言うんですかね? ああいう系あまり食べたことがないので経験してみたいと常々思っていて。

 直腸食べるってなかなか正気の沙汰ではないような気がしますが、羊の腸に豚だかの肉を詰めるのもなかなかキテますしね。

 まあ美味しければ良し。

 次は子宮にチャレンジしたいです。

Textを更新しました。

今回は全年齢の短篇のみです。R18Gが読みたい。

二年前の夏、とうらぶを始めた頃の私が思っていたことは「長谷部君は自分以外の男士に関わろうとしないし折れろとすら思っている」だったなとふと考えたりします。

審神者は「長谷部君以外はどうでもいいと思っている」だったような。

梅酒が旨いです。アルコールは梅酒ばかり飲んでる。

蜂蜜で漬けたので砂糖のやつよりもちょっと甘くて味が濃いのですね。こっちの方が好み。

二十歳になって飲酒を解禁して、昼日中からスミノフドライ飲んで大学行ってたような時もありましたが(あの頃は確実に鬱か何かだった)、最近は控えめですね。

どうにもアルコールが入るとテンションがおかしな方へ向かうので。愉快になって仕方ない。

最近だと長谷部君のことがやたら可愛く見えてくる、いやまあ可愛いんですけど、何かこう頭が可愛い、撫でるとふわふわしているような……

真夏の部屋の中エアコンも動かさずに汗だくで首を絞めるとか、そういう一瞬の風景が好きっていうのがあると思うんですけど、でも酔った勢いでそういうことしたくはねえなあみたいな。

今日見た映画で腹を切り裂かれた女の子がのたうち回りながら血塗れになって絶命してたんですけど、そういうのもああいいなあとか。シャツに映える赤がね。

R18Gが読みたいなあ、二人とも無言で息を切らしているようなのが。

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