厭離穢土 / オリーブの枝を手折ること
- Chisato Mitobe
- 2017年7月8日
- 読了時間: 2分
Textを更新しました。
一万字以上を書いたのは「雛芥子」以来だったので、書き終わった時には疲れ切ってしまっていました。
でも楽しかったし大好きな話です。ゲームシステム関連を絡めて書くの好きなんです。
何処から何処までを〝穢れ〟と見なすのか? という話です。
それを性的なものとしたのはあくまで審神者の側だけであって、一方で全くニュートラルな状態からの教育を受けた長谷部君は審神者にとっての〝性的行為〟を自分の中では〝嗜虐行為〟と定義し始めたのでしょう。
(無論その二つを同列に扱っていることを明言すればどういう結果を招くかは分かりきったことであるので長谷部君は何も言いませんが)
肉を、臓腑を暴くまでに深く刺し穿たれたことがなかったのは、長谷部君の中で一種の傲りのようなものになっていて、それでも自覚などとは無縁のままであり続けていたのですが、〝高速槍〟の出現によってその感情すらも露わにされてしまったのがこの一幕です。おそらく。
思うに審神者はその瑕を瑕とも思っていません。
刀剣男士は敵を一人残らず殺すのが役目です。審神者の玩具になることなど二の次です。
その点ではこの審神者という人にとっての穢れはただただ純粋に性的なものに限られているのでしょう。それでも長谷部君を(精神的に)治してやる為には、過去の自分が思い悩んでいたそれを本当に小さな嘘として引き出してくる必要があったと。
そうして一連の〝手入れ〟は何より儀式的なものでなくてはならなかったのす。
綺麗にしてほしい、と言う。
君は綺麗だ、と胸の内だけで呟く。
私が既に汚れ始めていることを何も知らず、君はポットへお湯を注いでいる。
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